やれやれ。
空前の売れ行きでメディアをにぎわす村上春樹の「1Q84」をエイ子、読了したわ。以前にも書いたけど、エイ子の読書の原点は村上春樹なの。だからエイ子は楽しく「春樹ワールド」を堪能させてもらったわ。むふぅむふぅ。
でもね、エイ子が面白かったからといって手放しでみんなに「村上春樹読んでみて」って薦められる本じゃないのよね。決して読みやすい本でも、分かりやすい本でもないわ。拒絶反応を示す人も多いと思うわ。
自分だけにしか村上春樹の面白さが分からない…なんて偉そうなことを言うつもりはないわ。初版で1巻、2巻を併せて60万部以上が売れる超ベストセラーになっている本よ。現に村上春樹の新刊を喜んで買う人は日本中にこれだけいるの。でも、村上春樹の新刊を読んで、「やっぱり村上春樹は村上春樹ね」って思う感覚は特に誰かに強要せず自分の中だけにとどめておいきたい気持ちになるのよね。
作者の言いたいことを探し当てたり、示唆しているものを感じ取ったり、社会の縮図を見いだしたりするような分析的な小説の読み方はあまり好きじゃないの。小説の中の出来事について意味づけをするのも悪いことじゃないわ。でも、小説っていうのはワクワク、ドキドキしたり、プロットの面白さに興奮したり、伏線の貼り方に感心したり、そうやって楽しむものだと思っているの。
たまにね、読んだ後に「作者が何が言いたいのか分からなかった」っていう感想を言う人がいるけど、試験じゃないんだからいちいち答えを見つけながら読む必要なんてこれっぽっちもないと思うの。今後の人生を大きく変えるような示唆や教訓を求めて本を読むなら、古典文学を読めばいいのよ。古典文学っていうのは得てして面白いだけじゃなく、人生に影響を与えるような示唆に満ちあふれたものよ。そうでなければ、自己啓発書をよむといいわ。あれは作者の言いたいことがはっきりと書いてあるから。
つまりね、村上春樹を読んでも自分の人生を変えるような示唆や教訓を得るのは難しいってことよ。村上春樹の世界観を楽しむ以上のことを期待して読んではダメよ。それはきっとあなたをがっかりさせることになるから。
村上春樹の定番フレーズ
「あるいはそうかもしれない」は
BOOK 1の266ページに
「やれやれ」は同346ページに登場よ
そもそもこの「1Q84」、上下2巻同時発売と見せかけて、「BOOK 1<4月-6月>」「BOOK 2<7月-9月>」と背表紙には書かれているわ。つまりね「BOOK 3<10月-12月>」「BOOK 4<1月-3月>」が出ることを期待させるようになっているの。物語もとっても微妙なところ、まだ終わってないと感じさせるところで終わっているわ。
作品の感想は…あと2冊出てくれないとエイ子には書けないわw
コメント
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「1Q84」今夜空には二つの月が見える
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