ダンコーガイもブログで絶賛していた「600万人の女性に支持されるクックパッドというビジネス」を読んだわ。Webクリエーターならきっと楽しく読めるはずよ。
クックパッドは「毎日の料理を楽しみにすることで、心からの笑顔を増やす」を企業理念に「料理レシピを載せる」「料理レシピを探す」のたった2つの機能だけに特化したサービスを提供する企業よ。だから、クックパッドに余計な機能は一切なし。料理が楽しくなるサイトを作ることが目的という信念があるからこそ、無駄な機能は一切置いていないの。たとえば、コミュニティーサイトにありがちな掲示板。料理レシピを掲載できるクックパッドなら、レシピにコメントの1つも付けられそうなものなんだけど、クックパッドはそんな機能は必要ないとクックパッドの佐野社長は言いきるの。
「料理が好きなユーザーさんがたくさんいらっしゃいます。この調味料についてどう思うか、なんて議論をすれば、白熱するでしょう。実際、要望があるのも事実。でも、そんな議論をしたところで料理がおいしくなるでしょうか。その調味料がいいか、悪いかなんて、どうでもいいことです。大事なことは、おいしく作れることです」(P.28)
男気あふれる発言だわ。一本筋が通っているわよね。もともとはクックパッドにも一言掲示板があったんだけどリソースを絞り込むために廃止したんですって。パクれるものはとことんパクリ合うどっかのポータルサイトとは大違いw 自信を持ってサービスに特化する姿勢が好感持てるわ。むふぅむふぅ。
「料理レシピを載せる」「料理レシピを探す」でクックパッドが一番こだわるのがサイトのレスポンスの速さ。クックパッドはキッチンで使う道具でなければいけないと、家電製品並みのレスポンスを求めているそうよ。具体的にはアクセスが集中する夕方16時ごろを想定して、検索キーワードを下処理したり、ディスクアクセスがネックになれば、読み込み先を複数用意して負荷を分散したり、ディスクとメモリーをうまく使い分けたりと、テクノロジーをつかってレスポンスの向上に徹底的に取り組んでいるの。料理とテクノロジーという一見結びつきにくい2つの分野に長けたクックパッドってちょっと魅力的よね。
さらに、クックパッドのサービス向上の要となっているのが徹底したアクセス解析。ユーザーの動向を分析して、自社のサイトに求められているものを導き出しているの。レシピが最終的に印刷されたかどうかまでチェックしているんですって。
自社のサービスをきちんと定義して、方向性を見失わず、リソースを集中させてサイトを構築しているクックパッドから学べるところはいっぱいわるわね。みんなもよかったらぜひ読んでみてね。
ちなみにエイ子は料理なんかしない
600万人の女性に支持されるクックパッドというビジネス (角川SSC新書) | |
上阪 徹
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